自律神経系の作用から
自律神経系の作用から
最近の免疫学から、新潟大学医学部の安保徹教授によると…
- 自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが、内臓機能を調節しています。
- 体調が悪くなると、この自律神経のバランスが乱れ病気となります。
簡単に言いますと、体にストレスが掛かると自律神経の交感神経が緊張します。そして血流障害が起き白血球中の顆粒球(かりゅうきゅう)が増加します。
顆粒球(かりゅうきゅう)は細菌を食べる良い細胞ですが、寿命が二、三日と短く、死ぬ時に活性酸素を大量に放出します。活性酸素は粘膜や細胞を傷つけ老化の促進、潰瘍や腫瘍形成を起こします。
従って、病気の治療には、過度の交感神経緊張を抑制してやる必要があるというわけです。
はりきゅう治療は、交感神経・副交感神経のバランスを整えるのに極めて有力な技法ですので、「未病を治す」という、まだ症状にあらわれていない状態での身体の調整ができるのです。
補足
- 交感神経が白血球中の顆粒球(かりゅうきゅう)を支配(殺菌)
- 副交感神経がリンパ球を支配(免疫)
- 顆粒球(かりゅうきゅう):細菌などを食べる良い細胞。好酸球や好塩基球などがある。
- リンパ球:白血球の一つ。骨髄で生成され、リンパ節・胸腺などで分化・成熟・増殖し、免疫を担当する。B細胞(Bリンパ球)・T細胞(Tリンパ球)がある。
- 活性酸素:生体内では白血球の殺菌作用など多くの生理現象に関与する。細胞を直接的あるいは間接的に傷つけ、老化の一因をつくる。
- 「気を病む」とは、ストレスで交感神経が緊張し、白血球の顆粒球(かりゅうきゅう)が増加した状態。
- 「自然治癒力の作用」とは、交感神経過緊張を相殺する副交感神経の緊張が働き、白血球中で顆粒球(かりゅうきゅう)とリンパ球が一定の比率で安定した状態に復帰することです。その比率は60%対35%であり、それが崩れると発病し、治癒するとそれに戻る。はり・きゅう治療で治癒していく過程で白血球の顆粒球(かりゅうきゅう)・リンパ球比率は正常化するといわれています。
よって、全身調整とは、漢法はりきゅう療法 をすることにより、神経機能の調整と免疫系の働きを高めて自然治癒力を増し、元のバランスへと導きながら、症状の緩和・改善をはかる調整療法といえます。
特に手足やお腹、背中にあるツボは神経機能・免疫系を活性化させる効果が高く、効果が期待出来るものと思われます。
善できますので、ぜひご相談下さい!