リウマチについて
一般には「慢性関節リウマチ」のことを指しますが、広く解釈すると、関節や周囲の骨、筋肉などが痛む病気全般を指します。
- 慢性関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス(皮膚や内臓など全身に症状が)
- 変形性関節炎(痛みとともに骨の変形がおこる)
- 通風(足の親指の激痛で有名)
など200種にもおよび、総称して「リウマチ性疾患」と呼ばれています。
原因によって大きく5つに分類されます。
① 免疫の異常によるもの
● 慢性関節リウマチ
● 全身性エリテマトーデス
● 全身性強皮症 など
② 細菌やウィルスの感染によるもの
● リウマチ熱
● ライター病
● ウィルス性関節炎
● 真菌性関節炎
● 硬直性脊椎炎 など
③ 代謝の異常によるもの
● 通風
● 偽通風
● 甲状腺、副甲状腺疾患
● 糖尿病関節炎 など
④ 外傷や加齢にともなう骨、軟骨の変形によるもの
● 変形性関節炎
● 関節外リウマチの一部 など
⑤ ストレスなどによる心因性疼痛症候群
● 筋肉リウマチの一部(ファイブロミアルギア)
● 慢性疲労症候群 など
代表例の、「慢性関節リウマチ」について
■ 初期症状
多くの場合、非常にゆっくりと進行します。
- 食欲不振
- からだがだるい
- 熱っぽい などの全身性のはっきりしない症状が続きます。 続いて
- からだがなんとなく こわばり、動きづらい(特に朝、手指や全身の関節が こわばるが、からだを動かすうちに消えていく)などと感じられると、「慢性関節リウマチ」の前兆である可能性が高くなります。
■ 特有の症状
- 最初は小さな関節から腫れやこわばり・痛みが出ることが多い。手首や手足の指など(特に手指の第二・第三関節)。複数の関節で同時に、しかも左右対照に起こります。
- 最初は一箇所でも、しだいに他の関節にも広がっていき、動いたり体重をかけると痛みます。
- 症状は慢性的に続き、時間をかけて全身の関節に炎症が広がっていきます。
■ リウマチになりやすい関節
膝関節・肘関節・股関節 他に顎関節、胸鎖関節
■ 痛み
初期には関節の滑膜の炎症による痛みだけであったのが、関節が破壊されていくのに伴い、
- 血流が悪くなって痛む
- 筋肉が不自然に引っ張られるために筋肉痛 などを起すことがあります。
■ 関節変形
骨の破壊が進むと手指や足指に慢性関節リウマチ特有の関節変形が起こります。
変形したまま固まってしまうことを「拘縮」、骨と骨がくっついてしまうことを「強直」といいます。
また、関節の症状が進むに従い関節と関節の間の筋肉が衰え、日常生活に支障をきたします。
■ 全身の症状
関節以外にも全身の症状を併発することがあります。